江戸前ハゼ復活プロジェクト

マハゼをつりに行こう

「マハゼの調査」では、つり人がつったハゼのデータを集めています。このページでは、多くの人にハゼつりに親しんでもらい、また「マハゼの棲み処調査」にも参加していただきたいため、ハゼつりについてのいろいろな情報を、古川恵太先生による連載記事などでおしらせしていきます。

※ 古川恵太先生のプロフィールは「マハゼの調査」ページをご覧ください。

2020年9月
連載 マハゼをつりに行こう 第3回

初心者のハゼ釣り教室(釣り方編)

事前の準備と道具を持ったら、いよいよハゼ釣りです。今回はエサを使う釣り方を説明します。釣り方は、大きく分けて3通りあります。みゃく釣り、ウキ釣り、ぶっこみ釣りです。それぞれ仕掛けがちがいますが、ハリにエサをつけて海底付近にしずめ「さそい」、ハゼがエサをくわえた「魚信ぎょしん」をとらえて、糸を引いてハリをハゼのあごにかける「あわせ」をすることでハゼを釣るのです。

ハゼ釣りの基本きほん

なお、ハリは釣りをする時期のハゼの大きさに合わせて大きさを変えます。ハリの大きさは「号」で表します。号数が小さい方が小さなハリです。春・初夏の生まれたてのハゼ(デキハゼ)は、2号から4号、10cm前後の夏ハゼなら5号から7号、15 cmをこえる秋の落ちハゼには7号から9号などの大きなハリを使います。松島では30cm級のハゼを釣るために13号などの大きなハリをつかうこともあります。

エサは、ゴカイやイソメなどが食いが良いと言われていますが、最近では、手に入りやすいエビやホタテを使う人も増えてきています。いずれも、ハリの先をすこし出すように、つけるのがコツです。

エサのつけかた

それでは、釣り方別に、代表的なしかけと、釣り方を説明していきましょう。

みゃく釣りのしかけは、大きく分けると、「中通し」という、おもりの下にハリをつけるものと、「どうき」という、おもりの上にハリをつけるものがあります。どちらも、エサが自然に上下にうごくように竿をあやつり「さそい」ます。そうすると、ハゼがエサに食いつき、体を反転させて引っ張るときに、竿に「ブルブルッ」と「魚信」が伝わってきますので、そこで軽く竿をあげるように「あわせ」をするとハリがハゼのあごにかかります。

みゃく釣りしかけとさそい方

ウキ釣りのしかけは、軽いおもりと小さめのウキをセットで使います。おもりとウキの間の長さを釣り場の水深にうまく合わせておくことが大切です。ウキ釣りの時には、しかけを投げ入れてエサが落ちていくときや、エサが海底で動いたり、流れで動かされたりすることが「さそい」となります。「魚信」は水面にあるウキが水の中に引きこまれまることでわかります。そこですかさず「あわせ」ることで、釣り上げることができます。

ウキ釣りしかけとさそい

ぶっこみ釣りのしかけは、天秤てんびんを使うことが多いです。天秤はおもりを支点にして、うでの部分がハリをふりまわし「さそい」をしてくれます。この部分が、小型のみゃく釣りしかけになっているのです。ハゼがハリを引っ張ると天秤の作用で「あわせ」がされるので、自分であわせをする必要はありません。「魚信」はかかったハゼが動き回ることで、竿先が大きく引っ張られる形で伝わってきます。それを見たらしかけをまきとるだけです。

ぶっこみ釣りのしかけとさそい

いずれの釣り方も面白く、簡単です。「さそい」「魚信」「あわせ」をマスターすれば、みなさんもハゼ釣り名人の仲間入りです。ぜひ、いろいろチャレンジして、自分の好きなスタイルを見つけてください。

次回は、釣り場の探し方です。

2020年7月
連載 マハゼをつりに行こう 第2回

初心者のハゼ釣り教室(準備編)

ハゼ釣りは、手軽さです。「さお」と「しかけ」と「エサ」、「バケツ」を持ったら準備OKです。でもちょっと待ってください。準備で大切なのは、事前の情報収集です。そして、ハゼ釣りに最適な身だしなみを整えること。それが揃ったら、道具を持って釣り場にGOです。それでは、順番に見ていきましょう。

ハゼ釣りには事前の情報収取が大切

まずは、事前の情報収集。なにやら大げさに聞こえるかもしれませんが、簡単なことです。まずは天気、そして潮位ちょうい、さらには釣り場の情報を集めるのです。

釣りには、晴れが良いとされています。その中でも、おだやかな北風がふくのが最高です。前日や当日の朝に最新の天気予報をチェックしましょう。前の日に雨が降っていると、川や海がにごったり、ハゼがいつもの場所から移動してしまっていたりして、良い釣りにならないこともあります。

釣り場に行ったら、自分の五感をフルに使って天気を感じ取ってください。風が止まるナギや、急に冷たいコチ(東風)が吹いてきたら、天気が変わるサインです。特に、川では、上流側の地域での雨などにより急な増水が起こることもありますから、常に水や空の様子に変化がないか気を配ることが大切です。

潮位というのは、潮の満ち引きによる水面の上がり下がりです。日に2回、上げ潮-満潮-下げ潮-干潮がくり返されます。月に2回、満潮と干潮の差が大きくなる大潮があり、上げ潮の始めが良く釣れると言われています。

潮位を確認するためには、潮位表を見ることが確実ですが、月の満ち欠けや太陽の位置などを参考に計算することもできます。さらに、釣り場で、岸の濡れ方や、フジツボやカキなどのくっついている高さ、水位の変化からも推測することができます。

潮位表の見かた

釣り場の情報は、釣り雑誌やSNSなどで最新の情報を得ることができますが、トイレや水場の場所、高潮や津波の時に避難できそうな高台や建物の位置、水際の様子(すべるかどうか)などを確認しておきましょう。簡単なのは、その場所を良く知っている人に教えてもらうことです。例えば、その場所に来ている人に、きちんと挨拶して、いろいろ教えてもらうのも良いことです。もしかすると、秘伝の釣り方を教えてもらえるかもしれませんよ。

次に、身だしなみです。運動ぐつとくつ下、できれば長袖、長ズボン、ぼうしに手ぶくろ(軍手)、そしてライフジャケットが良いでしょう。安全に釣りをするための装備だと考えてください。今年は、新型コロナウィルスの感染拡大防止のために、行き帰りにはマスクをすることも忘れずに。釣り場では、人と近づかないようにしていれば、熱中症予防のためにもマスクは外しても良いです。飲み水なども忘れずに!

ハゼ釣りの身だしなみ

さて、準備ができたので道具を持って出かけましょう。今回は、シンプルな「のべ竿」による「みゃく釣りしかけ」を説明します。竿は、長さ2〜3 mぐらいの「のべ竿」とよばれるリールなどが付いていないもの。しかけは、1–2号の道糸を竿の長さより少しだけ短めにつけ、その先に、1–2号のおもりと5–6号のハリをつければ完成です。エサは、ゴカイやイソメ、ボイルホタテ、小エビなども良いようです。小さめのバケツに紐をつけて水汲みができるようにしておきましょう。バケツは、釣った魚を入れるだけでなく、行き帰りの道具箱にもなりますから便利です。

ハゼ釣りの道具(のべ竿、みゃく釣りしかけ)

次回は、いよいよ釣り方編です。

2020年6月
連載 マハゼをつりに行こう 第1回

ハゼつりのみりょくとマハゼの調査

つり」という漢字は、金属の針すなわち「つりばり」をあらわす「かねへん」と、ものをすくいあげた「ひしゃく」をあらわす「勺」のつくりからできていて、つりばりで魚をつりあげる様子をあらわしています。

釣つりという漢字、カッパのハゼ釣り?
りという漢字、カッパのハゼり?

そんな「釣り」の道具にはさまざまな工夫がされています。例えば、竿は魚が餌を食べたことしるし(あたりと言う)を敏感に感じ取るために、先が細くなっています。つりあげると言っても、釣り糸で強引に引っ張るのではなく、竿のしなりで魚をいなしながら引き寄せてくるのです。ハゼ釣りでは、2〜3mくらいの竿と簡単なしかけがあれば、だれでも簡単に楽しむことができます。

『ブルンブルンと竿先をゆすぶる・・・一寸おへそをつゝかれたようである。水を切ってあがった沙魚はぜ。大きな口を真一文字に結んで、どんぐり眼で何をにらむか。』これは、60年前に書かれた「はぜ、ボラつり」という本に書いてあるマハゼつりの様子です。直ぐにでも釣りに行きたくなりますね。

昭和17年(1942年)のハゼ釣りの入門書
昭和17年(1942年)のハゼりの入門書

なお、マハゼは、おいしい魚で、からあげや甘露煮かんろに、天ぷらやおさしみ、丸干しにして正月の「おぞうに」のだしを取ります。天ぷらのホクホクした身は味もしっかりしていて、ほっぺたが落ちそうです(食べ方については、このページで改めてしょうかいします)。

そんなマハゼが、最近減ってきています。昔は30cm近い2才魚が居ましたが、今は、20cmをこえない1才魚ばかりです。どうしてこうなったのか、どうしたら前のように大きなハゼをたくさん釣ることができるのかについて考えるために、「マハゼの調査」が行われています。

マハゼを守り育てるためには、マハゼがどこで、どんな生活をしているのかを知らなければなりません。あちこちのマハゼの体の大きさを正確に測ることで、マハゼの成長や行動を推理できます。できるだけ多くのハゼの大きさのデータを集めることが大切です。調査は釣ったマハゼの大きさを定規で測って、データをFAXで送ったり、ネットから入力したりするだけの簡単なものです。みなさんも、ぜひマハゼつりをしてマハゼを守り育てる取り組みに参加して下さい。


2020年6月

マハゼの棲み処調査チェックシート

マハゼの調査の準備じゅんびをしよう

  • 1 つりに行く準備をする

    • 帽子などの日よけ対策を万全に!
    • 手や汗をぬぐうのに(ぬれ)タオルがあると便利です
    • つった魚を持ち帰る場合、氷やクーラーボックスの準備を
    • できるだけ保護者と一緒に行きましょう
    • マハゼ調査にご協力いただける方は、マハゼ調査票のダウンロードもお忘れなく
      マハゼ調査票[簡易版] マハゼ調査票[詳細版]
  • 2 つり場に到着したら、周囲の安全を確認する

    • つり・立ち入り禁止の場所ではないですか?
    • 水辺に寄るときは、足元の状態をしっかり確認
    • 他の人の迷惑にならないように気をつけましょう
  • 3 調査票に場所とつり開始時間を記入する

    • 調査票は簡易版詳細版どちらでもOK
    • つりを開始した時間と終わった時間を記入
    • 場所は図の□に✓、近くの橋や公園の名前、川、運河、港の名前でもOK
  • 4 仕掛け・エサを準備し、つりをする

    • 天候の急変に注意しましょう(雷が鳴ったらすぐ水辺を離れ、建物のある所まで避難しましょう)
    • できれば、ラジオなどで天気や地震などの情報を把握し、何かあったらすぐ水辺を離れましょう
  • 5 つれた魚の全長を記録する

    • 1cm単位で大きさを記入。詳細版は1mm単位で計測
    • 食べるハゼ以外は逃がしてあげてください
    • つったハゼやつった時の周りの状況について気がついたことがあればメモしてください
  • 6 つり場の後片付けをする

    • ごみや残ったエサは持ち帰りましょう
  • 7 調査票を送付する

    • 記入された調査票をお送りください。

      ホームページで送る場合

      当ウェブサイトの「データ登録」ページで入力・送信してください。
      マハゼの調査 データ登録

      FAXで送る場合

      FAX番号:03-3533-8116(一般財団法人 東京水産振興会 振興部)
      番号をお間違えないようにご注意ください。

    • お一人様何通でもご報告いただいてもOKです
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    本ウェブサイトの「マハゼの調査」ページで随時お知らせします。
    マハゼの調査ページ